大江・岩波沖縄戦裁判勝訴確定
2011年4月21日、最高裁第1小法廷(白木勇裁判長)は、元戦隊長側の上告棄却と上告不受理を決定をしました。これにより一審、二審判決が確定しました。
会員の方をはじめ、多くの市民のみなさまに、この間のご支援・ご協力いただき、誠にありがとうございます。
関連報道
沖縄タイムス 大江氏側が勝訴
琉球新報 軍関与認めた判決確定
大江健三郎さん:高校生に読んでほしい…最高裁の決定受け - 毎日jp(毎日新聞)
4月22日13時50分から、東京地裁記者クラブで記者会見が行なわれました。
出席者は、大江健三郎氏、秋山幹男弁護士、他岩波書店2名。
沖縄でも大きな力に/大江健三郎氏の話
自分たちの主張は高裁で正しいとされ、最高裁では憲法上の問題はないと認められた。沖縄戦の真実が曖昧になり、教科書からも取り除かれたが、沖縄からの反論で、沖縄戦(についての記述)が少しずつ真実に近づいている。強制された集団死を多くの人が新しく証言し、勝利を得る結果になった。(最高裁の判断は)力強い励ましだ。沖縄でも大きな力になる。
琉球新報 4月23日
岩波書店のコメントは下記の通り。
最高裁の上告棄却決定及び上告不受理決定によって、本“沖縄戦「集団自決」裁判”の勝訴が確定した。
本裁判は、特定の歴史観をもった人々が、名誉毀損訴訟という形をとりながら、沖縄戦の真実を歪曲しようとしたきわめて政治的なものであった。その意味で、今回の勝利は、勇気を奮って記憶と体験を語った沖縄戦体験者の勝利であり、またその体験者たちを全力で支えた沖縄の人びと、またその支援者の勝利である。
私たち岩波書店は、証言された方々、支援いただいた方々に心から感謝し、喜びを分かち合うとともに、今後とも、出版を通して歴史の真実を広く読者に伝える活動に邁進する決意である。
2011年4月22日 株式会社岩波書店